Saihoji Temple

浄土宗のお寺です。
お墓の掃除用具が水場に各種用意されており、ゴミ箱も設置されています。線香は母屋に声をかければ火をつけたものを頂けます。(代金は300円) 備えた花はある程度古くなったらカラス対策もあってかお寺さんで片付けてくれているので、気持ちよくお参りできます。
今時の霊園と比べたら大分古びてはいますが、お寺さんなりに少しずつ敷地内の整備をしたりして、努力をされていると思います。

招き猫の発祥地候補は３ヶ所あって、①豪徳寺②自性院③西方寺であったが最近は西方寺は脱落して、①豪徳寺②自性院と③今戸神社になっている。
個人的には発祥地最有力と思っている西方寺が脱落したが脱落したのが残念
。
浮世絵の薄雲太夫（写真）
江戸元禄の頃、吉原に薄雲太夫がおり、大変な猫好きで、たまと名付けて片時も離さないで可愛がっていたが、ある時、急死していまった。
薄雲太夫はなげき悲しみ、吉原で葬式をあげたうえ、吉原ゆかりの土手の道哲寺（西方寺）に埋め、そこに猫塚をこしらえた。

いつまでも悲しんでいる薄雲太夫の為に一人の客が大阪から伽羅の名木を取り寄せて、狐が左手で耳を洗うときは、客が集まるという中国の故事をまねて左手で耳を洗う猫の像を作らせた。
これが招き猫の始まり。

この伽羅の招き猫は薄雲太夫の死後、西方寺に奉納されたが、関東大震災の火事で焼失したとのこと。

招き猫を求めて西方寺へ
都電荒川線「新庚申塚」下車５分で西方寺に到着
招き猫の雰囲気はまるでなし。（写真）
猫塚も浅草からの引越の際には移さなかったようだ。

ここにある吉原三浦屋の２代目高尾太夫の墓にお参りしたところ、猫だか猿だかわからない古い石像があることに気が付いた。（猫と高尾太夫は関係はない）（写真）

近づいてみるとどうも猫らしい。それも招き猫。（写真）
今風の可愛らしい招き猫ではない。
しかも、無残にも肝心の左手がもげたうえに頭の左頭部も崩れている。
他の寺では大切にされているのにこの寺では粗末な扱いを恨んでいるような目つきである。
この招き猫がいつ造られたのか何にも案内がないのが残念。
（古い資料を調べてみるとどうやらこの招き猫は寺の門近くに置いてあったものらしい。おそらく改築の際に粗末に扱われて前足がもげて、頭の一部が壊れたのだと思う。置き場所に困ったので吉原の高尾太夫
の墓の脇にもっていったのではないか）

なんとなく可哀そうになったのでパソコン画面上で修理、回復を試みた。（パソコン画）
これで「たま」も「薄雲太夫」も少しは喜んでくれただろうか。

いつもきれい