Kawaguchi High School

貴校の学生さんに感謝します。

7月の終わり、会津には7回目の旅です。40年来の友と、今回は只見線に乗ることが楽しみの１つでした。友の児童期の林間学校が東山温泉だったとの事で、懐かしさも込めての来訪でした。
西若松駅6時7分の始発電車に、宿がご用意して下さったタクシーで、 どうにか間に合いました。
駅に着き、只見方面はどちらだろうと看板を見ましたが、あっちもこっちも会津何々でしたから戸惑いました。一日三本の貴重な電車、乗り間違えは避けたいところです。スマホで路線確認しながら、先程から近くに居らした学生さんに小出方面を伺いました。
「こちらです。僕も会津川口に行きますから」
と、教えて下さいました。その満面で素直な笑顔に、私達はついつい
「夏休みなのに学校？、朝練？」等々、プライベートに侵入してしまいました。
就職説明会があること、高校３年で海上自衛隊に入隊するなど誠実に答えて下さいました。私達も、友人は横須賀に近いこと、私は、朝霞駐屯地の近くであることなど、聞かれてもいないのに話しました。
程なく、電車がホームに入り、初老の私たちはもたつきながら、どの車両が座れそうか外から眺めながら、乗り込みました。車両内を移動しましたが、ボックスは、1人ひとりで座られていて空いていませんでした。すると、先程の学生さんが、待っていたかのように立ち上がり、席を譲って下さり、別の車両に移って行きました。
有りがたく、窓を流れる山々の景色も田畑も緑が鮮やかに見えました。
数年前の台風で架線が壊れた為、会津川口で降車となりました。改札口を出ると、その学生は、足をゆるめて振り返りながら、私達に乗り継ぎのバスを示唆して下さり、私達が乗り終わるまで、何度も振り向いて確認し、軽くさよならの手を振って下さいました。
彼だからこそ自衛隊を選んだように思えました。上手に育ててきた家庭と、良い学校環境が想像されました。

過疎地で休校もしくは廃校になる・・・と失礼ながら思っていましたが、この場所でしかできない教育というものがあると知りました。素晴らしい環境で子供をのんびり育てたい（親がただ遊びに行きたい？）ために入学させることもあるとかないとか。たしかに、憧れますね。

自然の学校