Midorikawa Liquor Store

女性一人のバイク旅中に、宿泊先で飲む為の、ノンアルコールビールを買おうとコンビニを探していたら、この先緑川酒店という看板を発見。
到着するとお店に人の気配がない。
ずっと走りっぱなしで疲れていたので、軒先の灰皿を見つけタバコを吸わせて貰おうとしてたら、農家の方と思しき女性が車で入って来ました。
その方が店主で、「田んぼやってたから泥だらけで汚い格好でごめんなさい。」と、屈託のない笑顔。そんなの全然気にしないので、ノンアルコールビールを買いたい旨を伝えると「今は置いてないんだよね。ごめんね。」と。
私は現在うつ病のお薬を服用中で、アルコールは厳禁の体なので、諦めて軒先でタバコ1本吸わせてくださいとお願いして一服。
すると、「期限が切れちゃってるから売れないんだけど、これで良かったらあげる。」と私が買いたかった冷えたアサヒのドライZOROを差し出してくださいました。遠慮なくいただき、代わりに何かお土産になりそうな、地元の名物をくださいと石川麺という乾麺を購入しました。

タバコを吸っている間、ベンチの隣にお母さんが座ってしばし談笑。
辛かったうつ病の闘病をはじめ色んなことを話し込んだ。
その後、一眼のカメラを抱えている私に、「裏山のつつじが綺麗だから見て写真撮っていったら？」と手入れされた見事な色とりどりのつつじのところに案内してくださいました。その他にもちょうど見頃の水芭蕉もありました。

お陰で病み上がりの体に、みるみる身も心もエネルギー満タンとなり忘れられない思い出がまた増えました。
また、近くに来たら必ず寄ろうと決めて、名残惜しいのですが旅館へ向けて出発しました。

実はうつ病で2ヶ月半も精神病院につい先月まで入院していたので、普通なら警戒しそうなんですが、「大変だったね。でも元気になって良かった」と身内のように喜んでくれ、本当今思い出しても涙が出そう。
私もお母さんのように、どんな人にも優しくしようと心掛け、心穏やかに安全運転で走り続け、無事翌日最高の気分で帰宅しました。
お母さん、あの時はありがとうございました。また必ずお会いしましょうね。それまでどうぞそのままお元気でお過ごしください。わたしも負けずに元気な毎日を過ごしますね。